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月曜日クラス(書き初め)

書き初め(2026.01.16)

何十年ぶりかに日本で筆を持つのは、不思議な体験だった。
毎年お正月には、日本語教室で書初めをする。墨の香りが教室に広がり、筆先が紙に触れた瞬間、子どもの頃の記憶がふっとよみがえる。新聞紙を敷いた机に向かい、背筋を伸ばして、一文字一文字慎重に書いていたあの時間。緊張と期待が入り混じった感覚は、今もはっきり覚えている。書初めは、もはや単なる書写練習ではない。新しい一年の願いや目標を書き留めるこの行事は、いつの間にか我が家の生活の一部となり、毎年自然に話題に上る。教室から持ち帰った作品は、家の中に飾られ、その年の始まりを静かに告げる。
昨年、子どもは中学受験を控えていた。その年、私は「夢」という一文字を書き、彼の目標への思いをそっと託した。そして今年、子どもは「計画力と実行力」と書いてほしいと頼んできた。自分の課題を意識し、新しい一年に向けて考えたのだろう。その頼みに、思わず微笑んでしまった。
書初めは、紙の上に残る文字以上のもの。新しい一年の始まりに、そっと起点を置く行為のように感じる。(余菲菲 記)

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